午前九時、最悪の寝覚めだった。
普段夢を見ない方なんだけど(見てるのかもしれないけど、覚えてない)、この日は何故か鮮明にそれを思い出せる。
同じ人にまた別れを告げられるのは辛いもの。
二年前を未だ根底的では忘れてないのだろうか。
こんな感情は引きずりたくない。
眠気眼のまどろみと胸の痛みが気持ち悪くて、煙草を取る。
二度寝を決意。
二時間後
またしても最悪な気分で目が覚める。
夢の続きを見てしまった。
彼女、もう別の人とよろしくやってんだってさ。
銀の指輪がやたらと目立って、見たことないくらい素敵に笑ってた。
あてにしてないけど、気分は最悪。
女々しいことこの上ない。
馬鹿げてる。
くだらなくて笑えてしまう。
大げさに考えているだけだと時々思って
ちょっとだけ願う。
彼女の片隅に僅かでも自分はいること。
きっとまた誰かと恋愛みたいなことを経験して
日々の生活が変わっていって
いつか自然と思い出せなくなる日が来るから
それまで忘れないようにしたい。
もしまた会えるときが来たら
何て言ってやろう
そんなことを考えた。
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